お子さまの発達特性の理解について
発達特性とは一つの認知スタイルで、どのように外側の世界を認識したり判断したりしているかという特性のことを言います。例えば、社会的にどのようにふるまうとか、人とどのよなコミュニケーションをとるとか、そのスタイルは人それぞれです。
この発達特性に得意・不得意の特徴が顕著に出てしまって、社会的不適応の状態になっているのが発達障がいであるという考え方が広まってきています。
この得意・不得意の発達特性というのは、脳のタイプにもつながっています。自閉症スペクトラム症にも脳のタイプがあります。このタイプの人には、目標を達成したい気もちが強い、好きなことにはすごく集中できるなどの長所があります。
一方で、急に予定が変わるとイライラする、好きなことはなかなかやめられないなど苦手さもあります。あれ?好きなことについては長所と苦手の両方の特徴があるの?思われたかたもいらっしゃるのでは?
そうなんです。長所と苦手はセットなんですね。自分の好きなことに熱中できる(長所)からこそ、好きなことをなかなかやめられない、途中でやめさせられるのはイヤ(苦手)なのでイライラするのです。
せっかくの長所なのですから、この特徴をわざわざなくす必要はありません。でも、途中でやめられないから困ることもあります。そんな時は途中でやめられるコツやワザがあれば、お子さまもまわりの人たちもイヤな思いを減らすことができます。例えば、スケジュール表で自分に区切りをつけるのが、とても上手になるお子さまもいるのです。
そのコツやワザを心きらきらの療育者と共に見つけてもらえたらと思います。そうすれば、お子さまは自分の長所を活かしながら、自分らしく幸せに生きる術を身につけていくことができるのではないかと考えています。
『自分はこれでいいんだ!』と思えることはお子さまの自信にもつながっていくはずです。是非ご一緒にコツやワザ探しをしましょう!
(公認心理師 仲)