コラム
2022年8月5日
「おばちゃん」と言われて喜ぶ私
前回に続き、今回も「子どものことば」について聞いて下さい。
まずYくんのこと。Yくんは、5月からST(言語聴覚士による療育)も受けることになりました。
2回目があった日。STの部屋から出てくると私のいる療育室に入ってきました。窓の方をながめてから私に近づき、「やっぱりこの景色の方がよかった。」と一言。「へえ~、この景色がよかったの?」と返しながら、〝景色の中に私の存在も含んでくれている?〟と都合の良い解釈をしてほっこり気分でした。ところがです、6月に入り新人研修の部分実習が始まり、予定していた2つの課題を新人スタッフが行なったあと、次の課題も「この人とやりたい」と私は置いてけぼり‥‥。〝やっぱりYくんも若いお姉さんが好きなの?〟としょんぼりする私でした。
さて、次は冒頭の「おばちゃん」と言ったKちゃん。「おばさん」と「おばあさん」のはざ間にいる頃は、「おばあちゃん」といわれることばに素直じゃない自分がいましたが、すっかり島を渡り切ってしまうと「きらきらのバアバだよ」なんて楽しんでいえるこの頃です。
そんな折、Kちゃんは私に「おばちゃん」と声をかけてくれたので、久々に「おばあちゃんじゃなくて、おばちゃんに見えるの? ありがとう!」と喜んでしまったのでした。
こんなふうに、こどもさんのことばや態度にいつも一喜一憂しながら、仕事を楽しませてもらっている私です。